1.きっかけは◯ンドーム

3/6
前へ
/78ページ
次へ
教室に荷物を置いて早々に、 入学式を行う体育館に向かうため 出席番号順に並ぶ、その列。 僕を挟んで、 思わず息を呑むような容姿を持つ 男子2人が立っている。 僕の前は、川瀬由貴。 180センチ超えの長身、色素の薄い髪と瞳。 繊細で物憂げな眼差しに瞬時に射抜かれた。 そして後ろには、佐橋雄大。 背は僕と同じ172センチくらいだが (この間まで中学生だった割には、 僕だって背は低くない) アイドルのようなはっきりとした目鼻立ち、 華やか煌びやかなオーラと艶やかな微笑みに 釘付けになる。 (ヤバい、ヤバすぎる‥‥) これは目の保養だとか余裕をかましている 場合じゃない、今まで出会った男子たちとは 全く比較にならない。 完璧な、完璧な、 好みのタイプ。 そう、僕は隠れゲイなのだ。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加