1.きっかけは◯ンドーム
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「じゃあ、行くぞ」 担任の岩瀬敦彦の声で進み始める列。 それまでポケットに手を入れていた川瀬が 手を出した。 次の瞬間。 「何か。お」 そこまで言いかけて、言葉を失った。 床にひらりと落ちたのは、 唖然とした僕をよそに、 川瀬は静かにかがみ込み、 スマートに拾い上げたかと思えば、 僕にちらっと視線を送り、微笑んだ。 一方で佐橋の腕が後ろから首筋に巻きつき、 引き寄せられる。
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