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第2話 助手席のアン
アメリカは車社会というイメージなのは、僕の住んでいるのが田舎街だからだろうか。アメリカはまさに『合衆国』であり、その地域ごとに全く様相が違ってくるのだ。
僕のところは市内に電車がなく、休日になるとバスの本数も激減。だから自家用車がないと買い物にも困るほど。
渡米して最初の半年間、車を購入してアメリカの免許を取るまでは、不自由も多い生活だった。
当時、世話になった方々に礼を述べると、
「こういうのは持ち回りだからね。ケンが車を手に入れた後、今度は誰かを助ける側になればいいんだよ」
と言われたものだ。
そして実際、僕の一年後に研究所へ来たアンを、僕が世話する形になっていた。
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