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曇りさん
太陽さんはいつも、元気いっぱいのニッコニコ。
だけど今日は、なんだかいつもと違いました。
今日は、曇りさんと交代して、分厚い雲に覆われた灰色の空にする日、ではないのに、何故だか、空は、灰色になっていたのです。
それは、太陽さんの中で何かが、変わっている証拠でした。
今日も、太陽さんは彼の窓を見つめます。
相変わらず、カーテンは閉め切ったまま。
太陽さんは、自分らしくもなく、深い溜め息を一つ、つきました。
"ハァ〜…。どうして、ボクを見てくれないんだろう…?どうしたら、ボクを見て笑顔になってくれるかな?"
太陽さんは、ずっと彼の笑顔が見たくて、どうしたらいいか悩んでいました。
太陽さんは、彼が笑ってくれないことに、ショックを受けていたので、その気持ちが、分厚い雲として、空に現れたのです。
いつも明るい太陽さんに、初めて、曇り、という感情が芽生えた瞬間でした。
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