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虹
ザーザーザー…ッ！！
激しく降り続く雨は、次の日になっても、止むどころか、小雨にさえなってはくれませんでした。
ずっと泣き続ける太陽さんに、雨さんも、曇りさんも、どうしたらいいか分からず、ただずっと、悲しそうに、太陽さんを見つめていたのです。
ザーザーザー…ッ！！
何日も続く大雨に、人々は皆、憂鬱そうに、傘をさして歩いています。
けれど、どうやら1人だけ、違うようですよ？
いつもカーテンを開ける事なく、太陽さんを嫌ってしまう"彼"が、今日はカーテンを開けていました。
そして、激しく音を立て降り続ける雨音に、耳を澄ませながら、どこか、穏やかそうな表情で、空を眺めています。
彼は思いました。
"最近、雨が続くな。なんか嬉しい。気分も不思議と落ちてないし"
決して、笑顔を見せることのなかった彼が、微かに、微笑んだ瞬間でした。
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