15人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあね。ピヨちゃんピーちゃん、今夜は冷えそうだから、保温電球の近くで寝るんだよ」
私はそう言うと育雛器の蓋を閉じる。
伯父さんの開発してくれた自動温度調節装置があって本当に良かった。
生まれたばかりの雛はまだ体温調節が上手くできない。
生まれてから3〜4週間は保温が必要らしい。
私は育雛器の後部から出ているコードに目をやった。
その先は壁にあるコンセントに繋げられている。
そのエネルギー供給源は貴族達の超魔力だ。
変電所で超魔力を電魔力に変えてこうして平民も使えるようにしてくれている。
だから私達平民は労働力をもって、電魔力を供給してくれる貴族達を支えていかなければならないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!