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9月下旬の麻緒の命日は平日で大学の授業があった僕は、その週末金曜日に静岡の実家に帰って、翌日土曜日に麻緒のお墓に足を運んだ。
僕は墓地で借りた手桶と柄杓で、墓石に水をかけた。
そして、新しく花を生け、束のままの線香に火をつけて供えた。
僕は、お墓の前で手を合わせた。
(麻緒、僕を助けてくれて、本当にありがとう!
天国で、また会いましょう!)
僕は心の中で麻緒に言葉をかけた。
するとお墓の横で麻緒が僕に向かって、笑顔で手を振ってくれているように見えた。
ほんの一瞬の出来事だったけれど、僕は確かに麻緒がここにいたと感じた。
麻緒はいつも僕の傍にいて僕のことを見守っていてくれるような感じがして、僕はとても嬉しくて安心した。
麻緒のお墓を後にした僕は、麻緒から助けてもらった命を大切に、麻緒の分まで頑張って生きていこうと心に誓った。
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