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温かいシャワーの中で、指がぐにぐに動いているのが分かる。後処理にしては、ちょっとしつこいくらいに。
「あんまりそこ、さわっ……ないで……」
恥ずかしいけれど、耐えられなくなって言ったら、とぎれとぎれになってしまった。もっと恥ずかしかった。
「どこ? ここ?」
カズマくんはにやにやして、面白半分で押してきた。さっきは確かにヨかった所だ。
でも、ボクは本当に、楽しむ余裕がもうない。
「無理、むりだって、死んじゃう」
「でもちょっと勃ってきてね? いけるって」
「やだっ、3かい、3かいはむり……」
腰が勝手に動いてしまう。本当に無理なのに。これ以上したら、大変な事になる。
「……ナベちゃんに言う」
ボクは最後の切り札を使った。
途端に、カズマくんが真顔になって、ぴしっと姿勢を伸ばした。
「ごめんって、分かった、やめるから。ナベセンにはチクらないで」
真剣な声で言って、あとは大人しく指を抜いて、シャワーでゆすいでくれた。
こんなにも効くなんて。先輩としてのナベちゃんって、どれくらい恐いんだろう。
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