天使の住む街

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穏やかな丘陵地帯が広がり、そよ風が花の香りを運んでくる。 朝日が家々の屋根を照らし始めると、穏やかな一日が始まる。 僕の住んでいるこの街にはね、天使がいっぱい住んでるんだ! 別に 天使でなくっちゃ 住んじゃいけないってわけじゃないから、僕みたいに天使じゃない普通の人間も暮らしているけれどね。 天使たちの方は、まるで人間みたいな顔をして、人間みたいに暮らしている。 とっても可愛いギャル天使だったり、博識な老人天使だったり、普通のおばさん天使だったり、サムライみたいな天使とか、科学者みたいな天使とか、コメディアンみたいな天使もいるよ。 だからね、天使なのか普通の人間なのか、なかなか見分けがつかないんだ。 何しろ 天使たちときたら、人間のふりをするのがとってもうまいんだ! 言い方を変えると、嘘つくのが上手いってことになるかな。 嘘をつくと言っても、人を騙したり、困らせたりはしないよ。 うまく説明できないけれど、何というのかなぁ、架空の世界を作るのを楽しんでいるって感じかな? そうそう、この街では毎月「夢物語コンテスト」っていうのをやってるんだ。 たくさんの天使たちが応募しているよ。 僕は入賞作品の発表を、いつも楽しみにしているんだ。ものすごい力作揃いなんだよ! やっぱり入賞者はほとんど 天使たちだね。 僕も時々 応募してみるけれど、選外佳作にさえ選ばれたことがないよ。 あぁ、僕も天使になりたいなぁ……。 もちろん天使たちはみんなすごく優しいよ。何しろ 天使なんだからね。 いつも明るくて ニコニコしていて、困ってる時には優しく声をかけて励ましてくれたり、助けてくれたりする。 だからこの街で暮らすのはとっても快適なんだ。 君もここで暮らしてみたくなった?
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