いじめ社会の行く末は?

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「それが白夜さんの素……?」 「ん? 何、君余裕だね。これから僕に魂を抜かれるっていうのに。いいかい、余計なことは考えないで。この先どんな未来を描きたいのか、そのためにどんな力を望むのか強く考えるんだ。いいね、いくよ」 白夜はスミレの胸に右手を添えると、ゆっくりとその手をスミレの体内に埋めていき手さぐりで魂の核を探す。 そして、確かな手ごたえを得た白夜は核を握り締め体外へと引きずり出した。 それと共に意識を失ったスミレを起用に支える白夜の足元で、白夜が手にした魂の核を見たアオネコは一鳴きし、白夜はそれに苦笑する。 「わかってるさ、アオネコ。この賭けは君の勝ちだ。……どうやら僕の目が濁ってたらしい。ほら見て、この娘の魂は黄色だ。綺麗に澄んでる。ふふ、この娘をこのまま殺すなんて宝の持ち腐れだと思わないかい? あぁ、この体を丁重に頼むよ。この宝を納める器なんだからね」 アオネコはその言葉に応えるべく、スミレに飛びつくと後襟に噛みつき、自身の元へ器用に体を倒し全身でそれを受け止めた。 そして、アオネコは眠るスミレの枕になると、準備が整ったことを白夜に視線で送る。 「オッケー。これで舞台は整ったね。では…… いただきます」 白夜は両手を合わせ深く頭を下げると、一口でスミレの魂を飲み込んでいく。ゴクリと音を立てて体内に取り込まれていき、それに伴って白夜の体が光輝き 新たな生気を得る。 そして腹部に右手を添えると、先程飲み込んだ魂が白銀の光を放ちながらゆっくりと排出された。 白夜はその出来を確認し満足気に頷き、これから先訪れるであろうスミレの運命を見守るような瞳を浮かべている白夜にアオネコは咳ばらいを一度すると、白夜はハッと現実に戻るのであった。 「……さぁ、これが汚れないうちに体に戻すよ? ほら、こっちに体を向けて」 アオネコのサポートを受けながら、静かに魂を胸に押し当て体内に納めていく。 それに一歩遅れる形でスミレの瞼がゆっくりと開かれた。
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