オトモダチ。

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オトモダチ。

私は、天使だ。 そう聞くと厨二病かよ。と思われるかもしれないが、私は紛れもない天使だ。 天界に居るし、羽もある。 そして何より 「さ、サリアちゃん!」 天使の、仲間がいる。 「あら、どうしたの、レイナ。そんなに慌てて…」 慌ててやって来た様子のレイナに私は首を傾げる。 …といっても、ロクでもない内容だろうな、と思っているが。 なんてったって、彼は抜けているから。 よく言えば…天然。おっちょこちょい。 悪く言えば、バカ。 勿論私の大切な友達だし、嫌いではないが。 こういう状況においての彼女の大変は、信用ならない。 「悪魔…っ!悪魔が!居たんです!僕見ました…っ!!」 「…え。」 嘘でしょ?と、声が漏れる。 天界と地獄には結界が貼られている。それは、壊れるはずがない。 トップの神様がいれば。 悪魔が攻めてきている…という事は、まさか… 背中に、嫌な汗が流れる。 そんな筈ない、と頭では理解していても、どうしても怖くなる。 「急いでいきましょう、レイナ。場所は」 何処。と言おうとしたところで、私の声は途切れる。 代わりに短いレイナの断末魔と、私の悲鳴。 辺りは、血で濡れていた。 レイナの、血。 レイナの綺麗な白い羽根が真っ赤に染まっていく。 「…なん、で…?」 先程まで話していた相手が、こんなにもあっさりと死ぬなんて。 へたり、と、私は座り込む。 足音が、聞こえた。 光なんて一切見えない、黒。私達とは対象的な色。 逃げる事は、出来なかった。 「あっれれ〜?逃げ遅れてるコいるじゃぁん、しかもカワイ〜コ。」 耳障りな、ねっとりとした声。視線をあげる。 「黙れ、斬り伏せるぞ。」 「ヒドぉい。カワイイ俺がキズ付いちゃうでしょお?」 2対、1…嗚呼、逃げられない。無理だ。死ぬ。 「…殺すなら、殺して頂戴。」 「…ソレ、オトモダチ?ふーん…いーよっ!殺してあげる。」 か…れ?は一瞬考える様な素振りを見せた後、大きな鎌を振りかざし、 私の方へ向かってくる。 「…いーよね?ノエルサン。天使…敵だし、咎める筋合いはナイ。でしょ?」 「…そうだな。任せる。」 「じゃっ、遠慮ナク〜!」 そう言うと、大きな鎌が私の目の前に映り。 _今行くね。レイナ。 「…天使なんだから、もう会えないよ。バーカ。」 あー、まっ、大分楽しませて貰ったから良いけどさ。 「やめとけ、アオイ、不謹慎な。」 全く、ノエルサンは堅いんだから。メンドイなぁ。 「…ハイハーイ。…あれ、ダァレ?カワイイおじょーさん。」 血を拭っていると、視線を感じる。 「…悪魔共に…話が、ある。いいな。」 𝐩𝐫𝐨𝐟𝐢𝐥𝐞 レイナ=マリオーネ 種族 天使 天然な天使くん。最初に死んじゃった不幸な子。 サリア・グレイグ 種族 天使 良い子。オトモダチクンの後追いした子。 癖で殺しちゃった主人公候補くん。 アオイ 種族 悪魔 大きな鎌振り回してる可愛いコ。 口調書いてて楽しい。 キリア・ノエル 種族 悪魔 斬り伏せるが口癖の真面目な子。 貴重なツッコミ。 🗝 天使は正義で悪魔は悪、世の中の理
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