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「ママ、行ってくるね」
「うん…、どうか、気をつけて。」
「すぐにパパを連れて戻ってくるから、死体のまま帰ってくるなんてことはないよ、またね!大好き!」
…といい、ドアをゆっくり開いた時に、後ろから大きな声で戻される。
「まっ、待って!!!」
「…どうしたの?」
「……ぁ、ごめんなさい、私、アルネが行くのが寂しくて寂しくて… ちゃんと、お父さんのことを見つけてきてね、約束だよ」
といい暖かい胸が僕の周りを包んでくれる。 そっと、僕も抱き返した。
「約束、約束、また会おうね、絶対だから。 僕が行くまでに新しい夫を見つけていたりしたら、僕がパパを見つけた意味もなくなるからやめてね。
…あっ、そうだ! 1人でも寂しくないように、僕の代わりのもの、あげるよ。 」
「…いいえ、そしたらまたあなたの事を思い出して、また辛くなるでしょう?」
「そっか、じゃあ、また。」
「うっ、うぅ、アルネ、アルネぇ……」
僕は振り返らずにドアを閉めた。
「〜♪」
てくてくとテンポよく、鼻歌を歌いながら可笑洞へ歩いていく。 夜で怖いので、気紛らわしに……
「あ、可笑洞!!」
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