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~春~
花を、育てることにした。
私・紀伊 茉莉にはなにも特技・趣味がない。
そこで、花屋で花の苗を買ってきて、自室のベランダに早速植えた。
~夏~
ぐんぐんとツタがのびてきて、支柱に絡みついていく。
人に頼ってばっかりの、私みたい。
~秋~
周りの葉が色づいてきた。
その植物は、段々ペールオレンジに近くなってきた。
いったい、何の花?
~冬~
寒くなり、雪がちらつく季節になった。
その花を今日も観察する。
するとその直後、ぼんっ! と爆発音がしてその花が破裂した。
数十秒後恐る恐る目を開けると、なんかイケメンなおにーさんが立っていた。
「えと、あの、あなたは…?」
「俺は喜見 裕翔。封印されていたんだ」
ふういん、と馬鹿みたいにきこえた単語をオウム返しする。
「君が育ててくれたおかげなんだ」
そういうと裕翔くんはふわっと花が開くような優しい笑みを浮かべた。
~永遠~
キミと、永遠に。
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