29人が本棚に入れています
本棚に追加
この世界じゃない世界のどこかに、小さな森があった。
森にはあらゆる動物が住んでいた。
そして森の一番はずれには、はぐれものの一匹の生き物グリンと人間の子供のニッキ、そして虹色の鳥のレインがいっしょに住んでいた。
グリンは茶色の丸い大きな毛玉みたいな姿をしていた。
あたまのてっぺんから虹色の葉っぱがついた木の芽がはえている。
手足は木の枝みたいにヒョロヒョロしたこげ茶色。
毛玉の下に、ギョロギョロした目があったけれど、いつもにらんでいるみたいだ。
他の動物たちから「グリン」と呼ばれていたけれど、名前かどうかはわからない。もしかしたら、「犬」とか「クマ」とか「ウサギ」みたいに、動物の種類を表しているのかもしれない。
それとも、ただの「目玉がグリングリンの奴」という意味なのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!