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 翌日、朝のホームルームの時に、担任の山川先生が、みんなに告げた。 「昨日、内のクラスの恒川真紀が亡くなった」  突然の話に、クラス全体が凍り付く。 「今、警察が事件と事故の両面から捜査しているところだ」  山川先生は感情を交えずに淡々と事実を伝えた。 「恒川は近くの川原で乗っていた自転車と共に発見されたそうだ。まだ、事件か事故かは分かっていないが、くれぐれも下校時は見知らぬ人に注意するように」  山川先生は、それだけ伝えると、一時間目は自習だと告げて教室を出て行った。 「恒川……」  和真が先生の話を聞いて、絶句していた。  恒川さんは、和真のバンド仲間だった。所属するバンドは違うけれども、二人ともギターを担当していたので、お互いによく意見を交換していたみたいだ。  体育館でのリハーサルには、恒川さんの所属するバンドも参加していた。彼女の姿を、わたしはその時、目にしていた。遠目からだったけど、恒川さんに特に変わった様子はなかった。  その時、恒川さんと仲が良かった何人かの女子生徒が、ワッと泣き声を上げた。  彼女達の泣き声は、誰も言葉を発しない教室に大きく響き渡った。  わたし達は、どうすることも出来ない悲しみに襲われながら、それぞれの席で、ただ項垂れていることしか出来なかった。
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