24人が本棚に入れています
本棚に追加
「一度目の人生も、今も、ずっと君が好きだよ。アンヌ」
そして、真相を打ち明けてくれたオリヴァーは、わたしのことを抱きしめた。
わたしも彼の背中へ両腕を回す。
「……わたしも、あなたのことが好き」
★
★
「魔法陣、もったいなかったかしら」
「家を燃やすにはちょうどよかった。森に延焼せず、家だけを焼けたから」
それもそうか、とわたしは燃え盛る家を見ながら呟いた。
名残惜しくないといえば嘘になる。
しかし王家からの使者はまだ生きている。追っ手が来ないとも限らないのだ。
「唯一持ち出せたのは、これだけだったわ」
わたしは、懐から七色に光る石を取り出した。
「まだ持ってたのか」
「当然。あなたが『似合う』って言ってくれたんだもの」
「恥ずかしいから忘れてくれないか」
「お互い様」
わたしたちは顔を見合わせ、どちらともなく微笑み合う。
すると、オリヴァーがわたしを抱き寄せた。
「まずは、どこへ行こうか? 僕の魔女様」
了

最初のコメントを投稿しよう!