第四話(ジョシュア視点)

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 笑顔が眩しい。逆光でも分かる、最高の笑顔だ。 「開店おめでとう。本当は初日に来たかったのだが」  俺はゆっくりとシャーロットに近づいた。  シャーロットは俺よりも頭ふたつ分ほど背丈が低い。  立ったまま話そうとすれば、自然と見上げられる形になる。 「すてき。ありがとうございます」 「……」  やめてくれ! いや、やめてくれるな。  上目づかいではにかまれると、どんな魔物の攻撃よりも威力が高い……ッ! 「わざわざ気にかけてくださってありがとうございます。ちょうど誰もいませんので、お入りくださいな」 「これは、花だ」  待て、俺。何故見れば分かることを言ってしまった。  小さな花束ではあるが、受け取ってくれたシャーロットは香りを嗅いで、はにかんだ。 「早速、花瓶に生けますわね」  シャーロットが笑ってくれた。  俺はぐっと拳を握る。  ……ノアのアドバイスをもとに買ってきてよかった。  店内は白を基調とした小さな空間で、商談用のテーブルと椅子が中央に置かれている。  壁際には小ぶりのネックレスが並べられていた。 「すごいな……」  思わず声が漏れた。  魔物の鱗や骨が武器や防具になるのは常識だ。  それ自体がわずかな魔力を帯びていて、持ち主を守ってくれる。  人間は魔力を操れないが、魔物だったものをそれなりに扱うことはできる。
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