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「もっと真剣になってよ〜……おかげでわたしのやる気大暴落なんだから」
肩を落とすと、二葉はすぐに「あらあら、大丈夫?」と、簡単な心配をくれるので「おうよ〜」と、せめて言葉だけは威勢よく告げる。
「仕事のし過ぎで情緒不安定なのね〜。ま、泣きついてもランチは奢ってやんないよ」
「うう、二葉さま〜!お慈悲を〜!!」
「無理。自分でなんとかしなさい」
二葉の冷静な判断などお構い無しに、いや〜な顔をつくった。すぐさま、「何よその顔」と、二葉は不快感を表すので「嫌だ、を顔で表現してる」と、端的に説明をした。
しかし、二葉とは大学からの付き合いになるので、助けてくれないのも分かっている。
今朝の一撃がとてつもないニュースだとしても、わたしは大人なのできちんと午前の業務をこなした。その上で、大人なわたしはあの発言の出処を完璧に思い出していたのだ。
実は今、第一次結婚ラッシュという波に飲まれている。友人だけで、なんと五人。
わたしが仕事に勤しんでいる間に、周りはプライベートも充実させていることに気付いた時には遅かった。
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