天使さま

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 ――おじさん、リカちゃんの知り合い? ふーん。  おじさんもリカちゃんのお見舞いに来たの? あたしもよ。まだ意識が戻らないから、会えなかったけれど。  話? なあに?  そうだけど……。おじさん、なんで知ってるの。  リカちゃんにきいた?  でも違うよ。こっくりさんじゃない、天使さまよ。  違うってば。こっくりさんじゃないの。『天使さま』。  確かに、やり方はほとんど同じだけど。でも、こっくりさんとは違うの。  何が違うって……だって、こっくりさんで呼ぶのは、そこらの動物霊とかなのよ。野蛮で、危ないモノなの。でも、『天使さま』は天使だもん。そんな低級霊とは比べものにならないんだから。  だから呼んじゃいけないの。ほんとうに必要なときだけ。それに、必ず来てくれるわけじゃないし。真剣にやらないといけない。生半可な遊びじゃないんだから。  ルールを守らなくちゃ、祟られるのよ。  ――天使は祟ったりしない? でも、そうなのよ。おじさん、何も知らないのね。ほんとうに、リカちゃんから『天使さま』の話を聞いたの? まあ、いいけど。  それで、何をききたいの?  ……ええ、そうよ。あたしたちはこの前、『天使さま』をやった。
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