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 「私を追い落とすことだけでなく、パトリオットの会の壊滅も狙っているのかもしれない。与党内には会の存在に気づき、今後力を増していくことを危惧している向きもあるらしい。そこに通じている者が、警察庁内にいるようだ」  「危惧するってことは、そいつらは何か後ろめたいことがあるからじゃないか?」  フェルムがフンと鼻を鳴らしてから口を挟む。  「不正を行っている政治家さんが、いずれ自分を脅かすかもしれない組織やその主要人物を事前に潰そうとする、か。まあ、ありそうだね」  ふふん、と笑いながらメディコが頷く。  「場合によっては俺達を抱き込もうとしてくるかもしれないが、勘弁してほしいな」  セオが肩を竦める。  「そのあたりについては、君達が考える必要はない」切り捨てるように言う神代。「それより、今言ったように警察内で情報収集することが若干困難になりつつある。なので、君達の方でも調査を進めてほしい」  「ほう……」ともらしながら、セオが皆を振り返る。  「俺達は刑事じゃないんだけどな」  フェルムが肩を竦めた。  「でも、面白そうじゃん」  ティナが、ちょっと怪しい遊びにでも行く子供のようにわくわく顔になる。  「ごっこじゃないぞ、ティナ」 メディコにそう言われ、彼女は「わかってますよ」と頬を膨らませた。  本来この5人はターゲットの暗殺のみを行う事になっていた。しかし、たまにその身辺調査をすることもある。どうやって仕留めるか検討するためもあるし、本当にターゲットにしていいか確認するためでもあった。  ただ、今回はそれだけではなさそうだ。
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