3人が本棚に入れています
本棚に追加
第六話 ヤスリはどうした?
先日、経理から電話が有りました。
経理「カワウソ君、明日の午後に会社に取り忘れた私物を取りに行くんだけど、来る?」
「って言うか、なんか取り忘れた物ある?」
(カワウソの家は会社から徒歩7分程度の近距離にある)
カワウソ「う~ん、(なんか有ったかな・・・・)」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「!!!」
「あります!」
経理「なに?」
カワウソ「いや~この間プラモデルを作っていたのですが」
(第四話参照)
経理「はっぱふみふみ」
カワウソ「その時に、ヤスリが無いので爪切りの裏についてるヤスリで作ったんですよ。」
「それがめんどい事めんどい事・・・」
経理「そ・・・そう・・・」
カワウソ「と、言うわけで会社に有るヤスリ持って来たいです♪」
経理「まぁ・・いいわ・・・じゃ・・いらっしゃい」
カワウソ「ラジャー!」
翌日
カワウソ「おつかれっす~」←相変わらず緊張感なし
経理「う~す」 ←しかも、うちの幹部連中は、皆こんな感じです」
弁護士「こんにちは」
(弁護士同伴じゃないと、会社に入れません)
「では、何階から見ます?」
うちの会社は三階建てである。
経理「じゃ、生管と開発と営業の事務所がある2階から。。」
弁護士「分かりました」
カツカツカツ(階段を昇る音)
ガチャ(扉を開ける音)
・・・・・・・・・
モンスターは現れません・・・・
カワウソ「ええと・・・・まず、流しに置いてある、自前の中国茶とっ」
「おっ、あるある」
「ん?」
「こ・・これは・・・食器洗剤(詰め替え用)が・・・」(しかも2本)
「ちょうど、家のが、切れそうだったのよね」
「ニートとしては、拝借するのが世の為人の為」
「。。。」
「あっそうだ、たしか**さんに辞書とファイル持って来るよう頼まれてたな・・・」
ガラガラ(机を開ける音)
「これか・・・」
「さーて、2階はこんなもんかな? まぁ、2階は元々いたところだから倒産日に、大体見たんだよね」
経理「じゃ3階(経理と総務の事務所)に行きましょう」
カワウソ「ほい」
カツカツカツ、がちゃ
カワウソ「さ~て、なにか略奪する物は・・・」
経理「カワウソく~ん」
カワウソ「はいはい」
経理「冷蔵庫の中にビールがあるわよ」
カワウソ「なぬ!」
ササっ!(瞬歩使用)
ガチャ!
サササッ!(冷蔵庫内のサントリープレミアムモルツ500㎜缶6本をすばやくリュックに収納)
カワウソ「経理、げっちゅしました♪」(経理はビール飲まない)
経理「宜しい♪」
カワウソ「おっ、経理」
経理「どしたの?」
カワウソ「棚の中に未開封のコーヒーが6缶も・・・」
経理「それは私がげっちゅです」
(カワウソはコーヒー飲みません♪)
弁護士「さて、そろそろ宜しいでしょうか?」
経理「はい、じゃカワウソ君、出ましょうか?」
カワウソ「ほーい」
「ん!!!」
「・・・・・」
「経理」
経理「ん?どうしたの?」
カワウソ「あそこに置いてある白い箱もってっちゃダメすか?」
(おそるおそる指をさす)
経理「白い箱って、まさか電子レンジ?」
カワウソ「yes! マイロード(仮)]
経理「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「弁護士さん?」
弁護士「はい・・・」
経理「あれ、もってっちゃダメ?
弁護士「・・・・・・・・」
「あのレンジは、まだ新しいですが、会社の資産になってますか?」
経理「たしか、消耗品で購入したので資産には入ってないです」
弁護士「・・・・・・」
「じゃいいですよ」
カワウソ「ラッキー♪」
と、言うわけで我が家に電子レンジが来ました。
まるで、ALWAYS 三丁目の夕日のように・・・・
つづく
最初のコメントを投稿しよう!