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愛との舌が重なる度、ヒリヒリする。 キスをやめた愛は、おでことおでこをくっつけながら、「やっぱ、」と小さく呟いた。 「なんか違うな、どっか痛えのか?」 「ううん、」 「寝不足だけ?」 「うん」 「なら先に寝た方がいいだろ」 「やだ……今がいい」 そう言って私からキスすれば、愛は私を抱きしめながらキスに応じた。 早くしないと……配置が。 運転手が戻ってくるから。 早く、早く、早くしないと。 私の体調を気遣ってか、いつもより早く行為を終わらせた愛は、「シャワー浴びる?」とほんのりと汗をかいている私を愛おしそうに抱きしめた。 「……お湯、入りたい」 「入ったら寝る?」 「うん」 愛は全裸のまま、ベッドから抜け出し浴室の方へと向かった。その後ろ姿を見た後、気づかれないようにベッドから降りて私はペットボトルを取りだした。……怪しまれないように二口ほど飲む。 愛、ごめん……。 ごめんなさい…………。 ペットボトルの中に、サラサラとした白い粉が入っていく。 ごめんなさい ごめんなさい。 「今湯沸かしてる」 戻ってきた愛は、冗談じみた顔で「沸くまで2回戦するか?」とお茶を飲んだフリしてる私に近づいた。 「私、もう無理だよ」 ごめんなさい……。 「お前、体力ねぇもんな」 ごめんなさい…… 「愛がありすぎるんだよ。お茶飲む?」 「ああ…」 ごめんなさい ごめんなさい……。 何も知らずお茶を飲んでいく愛。 飲み終わり、サイドテーブルにペットボトルを置いた愛を抱きしめた。 「どうした?」 「やっぱり眠い……寝たい」 「はは、今日はわがままなのな」 軽く笑った愛は、私のわがままに一緒に体を横にした。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……。 ──……ごめんなさい……。
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