3・負け続けの恋愛戦歴

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 二人目の恋は、高校に入ってから。    忘れられない恋を忘れようと、焦っていた。そんな時に出会った人だった。  吹奏楽部のOBで、大学生。  格好良くて、優しくて、みんなの憧れ。  ――もう二度と、同じ間違いを繰り返したくない。  そう思って、今度は積極的に自分の気持ちを告げた。  嬉しい、楽しい、ありがとう。  好きです。あなたに会えて本当に良かった。  彼も、満更でもなさそうに私を連れ出してくれた。映画館、水族館、遊園地にプラネタリウム。  それでも彼は、『付き合おう』の一言は言わなかった。  時々、彼の携帯電話が光っているのが目に入った。表示されるポップアップ。それは、家族のように親しい女性から。  だから、どこかでは分かっていたのに。    彼は、部室でOB仲間と笑っていた。 『付き合ってるの?』 『ううん。……でも、勿体ないだろ? リアルJK』  私は、部活に行くことが出来なくなった。  どこまで知れ渡ってしまっているのか――人の目が恥ずかしくて、怖くって。  私は、彼に何を捧げてしまったのだろう。  自分の馬鹿さ加減を、ただ悔やむことしかできなかった。
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