生徒会室にて

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「ね〜生徒会〜って、わっ!?何この状況!?」 「何か嫌な予感しかしないから早く撤退したいッスね」 「いいか?蒼天(そうま)(あめ)。こういう人間になっちゃダメだからな」 「当たり前じゃん!陽葵(ひまり)、早く用事おわらせてよ!」 そんなカオスな状況の中にまた新たに三人の客人が入ってくる。彼等も風紀ではあるが彼等、高校生とは違いこの子達は陽葵(ひまり)を除いた二人は中学生で『裏風紀(うらふうき)』と呼ばれる風紀委員ではあるが別の組織なのである。と言うより 「僕達がこんな風に人をつるし上げるわけないじゃん!」 「こんな火薬まこうとしてる人外達と一緒にしないでくださいッス!」 女の子の様な見た目をした《薬袋(みない) 蒼天(そうま)と「ッス」という語尾が印象的な秋霖(ときなが)(あめ)と呼ばれている二人を含め彼等は風紀委員と同一視をされたくないのだ。まあ、当たり前だろう。どう考えても今の状況は地獄絵図とその中でも気にせずてぇてぇをしている者たちの天国と地獄状態で流石に作者もこの状況に入る勇気は無い。 「げ、お兄ちゃんもいるじゃん……」 「やぁ蒼天(そうま)。今、火薬をまこうとしているんだけど、参加するかい?」 「絶対に嫌!」 彼等は、仲が悪い訳ではないが相性が悪く蒼天(そうま)に至っては距離を置いて接しているのだ。理由は火薬をバラ撒く兄に巻き込まれるのが嫌と言うのもあるが、純粋に蒼天(そうま)天音(そら)は素直になれない為、互いに近づけない、近づかないという微妙な距離感を保っている所もあるのだ。 「それで、生徒会と風紀委員が何故仲良くお茶をしているんだ?」 二人を束ねている様な雰囲気の小学生の様な可愛らしい見た目をしているが、かなり大人びている雰囲気の 陽葵(ひまり)が彼等に問いかける。 彼がこの質問をした理由。それは、彼達は普段仲良くしている所をあまり外部には漏らさないのだ。今までの雰囲気でそんな風にはみえないだろう。しかし、公の場では生徒会長である(はる)と風紀委員長の月讀(つくよ)を筆頭にかなり険悪に見せ掛けているのである。 理由は簡単で、互いを律する事を忘れない為。互いに、自分自身を見失わないよう疑う人間を作る事で互いの正義を守っているのだ。 だが、(はる)月讀(つくよ)も小さい頃からの知り合いで特段互いに嫌っている訳でも無くむしろお互いに“可愛い人だな”という印象を持っている為、逆に仲はいいのである。 「今、皆準備で忙しいし偶にはこんな日があってもいいんじゃないかな?と思って僕達が一緒に飲もうって誘ったんだ〜!三人もどうかな?」 そう言って笑顔を浮かべる(はる)が可愛くて、陽葵(ひまり)達も「他の人に見られたらどうする」というツッコミを放棄しお茶の席に座る。もう、正直読んでいる人達は人数が多すぎて覚える事も出来ないであろう。 まだまだうちの天使もというちの子は沢山いるけど今回はこの人数で勘弁しといてあげるんだからね! 話を戻そう。個性もバラバラ性格も全員違う。だけどこうして皆楽しそうにお茶会が出来るのはこの学園が結び合わせてくれた縁なんて、くだらない運任せのもので繋がっている仲ではない。 彼等は必然的にこの学園に集められたなのだから。
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