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「こんな出来損ないになると
分かってたなら、
あんたなんか育てるんじゃなかった!
産むんじゃなかった!!」と
母は何かにつけそう言うが、
別に私は生まれて来たかったわけでは無い。
母親と父親が
気持ちのいいことをして
節度を守らないから
生まれるハメになったのだ。
空気中から
「ひゅっ」と母親の胎内に
取り込まれたときの感覚を
憶えている。
私にとってそれは
あまりいい気持ちでは無かった。
もうちょっとの間
『外側』に居たかったなぁ。
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