第一章 再会 回想ー朝からバタバタ……

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急がなきゃ! 次長がさっき受けていた電話は取引の先の方だった。 先方の都合で約束の時間を早めてほしい……と、いうことだった。 リズムよくコピーされてゆく音を聞きながら腕時計を見る。 ……いけないっ……! 急がないとっ!! 約束の時間、15分前だ。 会議室まで走っていけば……先方の方がつく前に、次長の元へ届けられる。 最後の一枚が印刷され、お礼を伝えようとすると……私の前にコピーしていた女性社員がまだ側にいて話しかけてきた。 「ねぇ……」 「……はっ……はい……」 嫌な予感……。 「コピー機使わさせてあげたんだからコピー用紙……備品室から運ぶの手伝って……」 こそっ……と、言われた。 予感は見事に的中! 嬉しくない……。 断ることはもちろん……出来ず……。 「はいっ! わたし、行ってきます!!」 一刻も早く、課長にコピーしたての企画書を届けるべく……大急ぎで備品室へと向かった。 女性社員に「手伝って……」と、言われたけど……一緒にしてたら時間ばかりかかるような気がした。 だから……わたしは一人でさっさと、備品室へと向かったんだ。 その勢いは物凄かった……と、思う……。 そうでもしないと……間に合わないんだもんっ!! コピー用紙を台車に乗せ、運び終わると……。 コピー機を使わせて頂いたことへのお礼を丁寧に伝えて再び、台車を片付けに備品室へと戻った。 そこから次長がいる会議室へと……猛ダッシュ!! コンコン。 息と身なりを整えてから会議室のドアをノックしたーー……。
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