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権藤太郎の朝
太郎は目が覚めた。
あいてて。
昨日の仕事の後の居酒屋でかなり深酒したからな同僚と。
思えば38年か僕が新聞太郎だった頃は。
父権藤英樹と母美智子が刑務所に繋がれたのは。
所謂脱税親父のせいで僕も通帳と印鑑を勝手に白い肩掛けカバンに入ってたっけ
確か板倉亮子という知らないおばさんの横で父が髪を染めるためパーマの黒の被り物をして僕がファミコンで谷くんに貸したスーパーマリオを谷君に返してもらい父の横でインフルエンザで風邪を引いて2日休んで体育座りで勉強を忘れてファミコンにハマってたっけ。そして父は大好きなウィスキーを嗜みながらしばらく談笑してたな
クラクラと太郎は気だるくぬらりくらりと起き上がりながら東京国税局の調査官として永田町にネクタイを締めながら急いで出勤したが、調査官部屋には誰もいなかった。
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