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ともあれ中二で高校進学を決める時期だから、真剣に受け止めたい。
美容師を目指すとしたら、行きたい学校が東京にあるのだそうだ。
「大丈夫かな、生真面目過ぎる子だから、大都会で問題に巻き込まれそう。
それから学費がどれくらいか見積もって、それで住まいはどれくらいの
物件を用意できるかだし、もしも高額なら、あたしがパートを始めて......」
必死に先々を考えるあたしに対して、圭太は笑った。
「成長すれば柔軟になるだろうし、都会に出れば性質も変わっていくよ。
なにを心配する必要があるんだよ。それに貯蓄は余裕あるじゃん、
なんなら俺が加入してる生命保険もアテにするかい?
このところ疲れやすいし、病気なのかも」
「怖いこと言わないで!」
圭太は笑うばかりだった......。
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