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「そうそう。黒木さん、羽人ちゃんに似てて超可愛いよ」
「私、羽人ちゃんを知らないから、黒木さん本人を見てみるわ」
「うん、学校着いたらどの子か教えてあげる!」
巻子は1組、黒木さんは2組、私は3組。もちろん能力別クラスではない。巻子が2組の教室をのぞいて言った。
「まだ登校してないみたい」
巻子と私はお互いの教室の中間地点である2組の教室前の廊下で立ち話をしているという体で黒木さんが現れるのを待った。
「来た! あの子だよ」
色の黒い童顔の少女だった。大きなタレ目で鼻が低くてぽってりとした唇。凹凸のない体。
脚は太くないのだが、足首がふくらはぎとほぼ同じ太さだった。
「どう? どう?」
「うん、可愛いね」
「でしょー !?」
「教えてくれてありがとう。じゃあ私、行くわね」
「じゃあな」
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