とある幽霊の話し

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 それでは誓いの口付けを。  さすが俺の娘、綺麗だな──  生きている内に娘が結婚してくれて本当に良かったと思う。相手の男性は娘にはもったいないくらいのイケメンで二人共幸せいっぱいの笑みを浮かべている。どうか俺達のよう不仲な夫婦にならない事を祈る。    はっ!! ──夢か……え?   宙に浮いている?   あれ?   血の海の中に俺の死体が落ちている?  もしかして俺は幽霊にでもなったのか?    いや、  もしかでは無くマジで幽霊になったようだな……  まあ、なってしまったものは仕方ない  そんな事よりも早く娘の元に帰ろう     おお、思い描くだけで瞬間移動できるのか!  幽霊も捨てたもんじゃないな。  ん? ここはどこだ! ──教会?  娘の事を念じたら変な所に飛んだな  神父の前に後ろ姿が二つ  1つは……あの横顔は娘か  横にいるのが結婚相手、って娘はまだ16歳だぞ!  あの野郎、やけに横に太いがどこのロリコン野郎だ  顔を見てやる  ──オッサン!!   さっきの夢のようなイケメンと大違いじゃね~か  完全に劣化してるぞ  
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