モーゼスが見せた夢は劣化した現実を叶える２

朝食

　昨日の夜、朝食で何が食べたいかをモーゼスに問うと牛ロースのローストビーフ丼が食べたいと主張された。だが朝食としては手間がかかりすぎるので却下した。第二希望を聞くとトンコツ味のインスタントラーメンの銘柄を答えたのでそれもどうかと思い却下した。結局なんちゃってローストビーフ丼を作る事になった。

　レシピは簡単、面倒なのは下ごしらえを前日の夜から行うくらいだ。

　まず牛ロースの塊を２４時間営業のスーパーで購入する。アメリカ産の肉が１キロ４０００円だったので迷わず購入した。これが高いのか安いのかは考えない事にする。

　買ってきた肉の塊を５００グラムに切り分け、鍋に水を張り数十分煮る。この作業は完全に目測だ。

　次に肉の塊を鍋から取り出し表面に付いた水分をキッチンペーバーで拭いたあと鉄串で突く。そしてオリーブオイル、塩、ニンニクを混ぜた液体と肉の塊をチャック付きポリ袋の中に入れて一晩冷蔵庫の中で寝かせる。朝、チャック付きポリ袋の中から取り出した肉の塊にコショウをまぶす。

　これで下ごしらえが完了と思いきや、焼く寸前にハーブ類を買うのを忘れていた事に気付く。ローズマリーとタイムあたりが有れば納得の味になるのだが、朝からスーパーに行くのは面倒なので漢方胃腸薬を振り掛ける事にした。これは漫画からの情報であるが、カレーのスパイスが足りない時に通は漢方胃腸薬をかけるそうだ。