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「トンカツってさ、ごはんにもパンにもカレーにも合うの最強すぎると思うんだよね」
「いやそれはわかるけど、まさかごはんもパンもカレーも用意してくるなんて思わなかったよ」
「あら迷惑だった?」
「夢を叶えてくれてありがとうって言ったんだ」
光の収まった召喚陣の上に、今日も天真さんと学習机が現れた。
机の中央には大皿に盛られた大きなトンカツが二枚、それを囲むように丼のごはんと耳の切り落とされたパン、湯気の立つカレー鍋が置かれている。
一瞬にして僕の部屋がトンカツパーティ会場に変身したみたいだった。
「ソースもカラシもキャベツもあるからね」
「もしかして前世でトンカツ職人やってた?」
「たぶんだけどやってた。ほら冷める前に食べよ」
「いただきます」
「めしあがれ」
二人そろって手を合わせて箸を持つ。
まずはそのまま、とソースをかけてトンカツをかじった。弾けるような衣の軽い食感とジューシーな分厚い豚肉が暴力的にうまい。
「どう?」
「最高以外の言葉が見つからない」
「よかったあ。揚げ物はやっぱり出来立てが一番だよね」
最近召喚の時間を訊いてくるのはそういうことだったのか。
わざわざ僕の召喚するタイミングに合わせてくれるなんてプロ根性がすごい。
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