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侵略者
昼下がりのモスウッド村には、穏やかな日差しが降り注ぎ、村人たちは普段通りの営みをしていた。
誰もが畑を耕し、家畜を世話し、平和な日々を享受していた。
だが、その平穏が永遠でないことを知る者はほとんどいなかった。
「……ん? なんだ?」
一人の村人が声を上げた。
遠くから地響きのような足音が聞こえてきたのだ。
やがて森の木々が揺れ、土埃が舞い上がる中、緑色の肌を持つエルフの戦闘民族、緑牙族の姿が現れた。
「狩りの時間だ! 殺れ!!」
一人の号令と共に雄叫びを上げながら、目についた獲物を刈り取っていく。
彼らは筋肉質な体に戦いの装飾が施され、冷ややかな眼差しで村を見据えていた。
刺青が浮き出るように陽光を浴び、彼らの持つ武器が鋭く煌めいた。
村の見張り役が異変に気づき、急いで警鐘を鳴らしたが、緑牙族はそれを全く意に介さなかった。
むしろ、鐘の音は彼らにとって、村の征服が目前に迫っていることを知らせる号砲のように聞こえた。
驚きと恐怖に包まれた村人たちは、農具やわずかな武器を手に、なんとか立ち向かおうとした。
しかし、緑牙族の勢いは圧倒的だった。
彼らは隊列を組んで無言のまま村へと進み、冷酷な決意を漂わせていた。
村の中央広場へと到達するまで、誰一人として彼らの前に立ちはだかることができなかった。
村のあちこちで逃げ惑う人々の悲鳴が響き渡る中、緑牙族の狂戦士たちは冷淡に村人たちを追い詰めていった。
昼間の太陽が照らすモスウッド村に、恐怖と絶望の影がじわじわと広がっていく。
「ひゃはははは!! 逃げろ逃げろぉ!! 全員狩ってやるぜ!!」
その中でただ一人だけ、血まみれになりながらも愉快そうに笑い転げる男がいた。
緑牙族の戦士長、オルヴァンである。
彼は全身が返り血に染まりつつも、傷一つ負っていなかった。
手下たちが獲物の血肉を容赦なく貪る間も、彼だけは戦いを楽しむ余裕すらあった。
(……なんということだ)
その様子を見たゼラムは彼の目を疑った。この異常事態の中でもまだ楽しそうな表情をしている彼を不気味に感じた。
「うわあああ!!」
「ママー! どこー!?」
「た、たすけてくれぃ!!!!」
村人たちは慌ただしく家を飛び出し、緑牙族の姿に恐怖を覚えた。
子供たちは母親の腕に抱かれ、老人たちは怯えながらも若者たちを励まそうとした。
しかし、緑牙族は容赦なく進み、村人たちに逃げ場のない絶望を感じさせた。
モスウッド村の人々にとって、この侵略は悪夢の始まりに過ぎなかった。
「や、やめてくれ!! これ以上皆を傷つけないでくれ!!」
村長であるゼラムが指揮官であろう男に頭を下げて頼み込んだ。額には脂汗が流れ出し、恐怖心に体は震えていた。
屈強な体つきが多い緑牙族の中でも、比較的細身ではあるが、一際違う雰囲気を纏った男がゼラムを見下ろす。
「人間如きが私たちに指図するおつもりですか?」
「そ、そのようなことは……お願いをしているだけです。私はどうなっても構いません。ですから村人たちには……」
「あなた一人の命にそれほどの価値があるとでも? 思い上がりも甚だしい」
腰まである長い髪を掻き上げて、男は冷たく言い放った。
まるでゴミを見るかのような目つきだった。
その言葉を聞いたゼラムの顔色はさらに青ざめていき、声が出なかった。
(なぜここまで一方的に攻めることができる?)
あまりにも理不尽すぎる出来事だと判断したゼラムだったが、その理由を知ることはできなかった。
緑牙族の男たちは獲物を見つけたような顔を浮かべながら次々に家の中に突入していったからだ。
おそらく中にいる者たちを殺すつもりだろう。
「おい、グリューネ。そろそろ王都を攻めてもいいんじゃねーか? 村は歯応えなさすぎるぜ」
「手応え、でしょう。言葉は正しくお使いになって下さい」
オルヴァンの言葉遣いにも動じる様子もなく、グリューネと呼ばれた指揮官の男は呆れ口調で言った。
(こんな奴らに勝てるはずがない……このままだと村が皆殺しになるぞ!!)
そう考えたゼラムは意を決して行動に移った。
「ぬおおおお!!!」
叫びながら、彼は手元にあった鍬を持ち緑牙族の男目掛けて突進した。
そしてそのまま渾身の力を込めて鍬を振り下ろそうとした瞬間だった。
「お遊びにもならない」
グリューネの腰から細身の長剣が抜かれる。その刹那、ゼラムの鍬は真っ二つに切断されたのだ。
「な……!?」
「人間にしては良い動きです。だが無意味ですね」
呆然とするゼラムにグリューネが冷たい声で告げると、彼の首は胴体から離れた。
首から大量の血飛沫を噴き上げながら地面に倒れるゼラムの死体を見て、緑牙族の男たちは歓声を上げた。
「ひゅー! 相変わらずやるねぇ」
オルヴァンが笑いながら言った。それに対してグリューネは顔色一つ変えることなく答えた。
「当然です。私は緑牙族の中でも優れた戦士ですから」
そう言って、グリューネは剣についた血を払いながら村の奥へと向かった。
その後ろには部下の男たちが続くように進んでいくのだった。
ゼラムの死体が転がる中、村人たちも一人ずつ殺されていった。
「あ……あ……」
「そ、村長……!」
粗方始末を終えたところ、腰が抜けて動けないのか、ガタガタ震えながらゼラムの首なし死体を眺めている女が二人いた。
エメとマリアンヌだ。
「ほう? こんな辺鄙な村にもなかなかの上玉がいるじゃねーの。殺すには勿体ねーな」
「どうせ小娘二人にできることなんてありません。煮るなり焼くなり、お好きにどうぞ」
オルヴァンの下品な笑みを見たグリューネはうんざりした様子で言った。
恐怖に怯える二人を見て気分を良くしたのか、部下の男の一人が舌なめずりをしながら近づいてきた。
そのあまりの迫力に二人は体を強張らせることしかできなかった。
「おーい、お前ら聞いたか? 好きにしちまっていいんだとよ!」
オルヴァンがそわそわしている部下達に向かって言った。
男達は一斉に二人に群がり、服を引き裂き始めた。
「きゃああ!! いやああああ!!」
「たすけて、だれかぁ!」
エメとマリアンヌは悲鳴を上げながら必死に抵抗したが、多勢に無勢であっという間に裸にされてしまった。
「へへっ! なかなかいい体してるじゃねえか」
「俺はこっちの娘の方が好みだな。まだ乳臭さが抜けきっていない」
男たちは二人の体を舐め回すように眺めていたが、やがてそのうちの一人の腕がエメに伸びた。
そして乳房を乱暴に鷲掴みにして揉みほぐし始めたのだ。
「やっ……!! いやっ……!!」
エメは痛みと恐怖で涙を流すしかなかった。
その様子をマリアンヌは震えながら見ていることしかできなかった。
「へへっ。いい声で泣くなぁ、おい」
男はエメの反応を見て興奮し、さらに激しく彼女の乳房を責め立てた。
「い……痛い……! や……やめて……」
(誰か助けて……!!)
心の中で叫ぶが、誰も助けに来るはずはなかった。村にはもう自分たちしか残っていないのだから。
絶望に打ちひしがれるエメの乳房を揉みしだく男。その横ではマリアンヌが別の男に犯されようとしていた。
「いやああ!! やめてえええ!!」
「うるせえな、黙ってろ」
マリアンヌを乱暴に押し倒し、男は強引に足を広げた。
そして自分の男根を取り出すと、それを彼女の性器に一気にねじ込んだ。
「ゃ……っあああああッ!!!!」
突然襲ってきた激痛に悲鳴を上げるマリアンヌだったが、男は構うことなく腰を動かし始めた。
最初はゆっくりだった動きが徐々に激しさを増していき、やがてパンパンという音と共に肌がぶつかり合う音が続いた。
「いやあああっ!!!! やめてえええ!!!!」
犯されている事実を認めたくないのか、マリアンヌは何度も叫び続けたが、それはかえって男たちの興奮を高めるだけだった。
男達の昂りを表すかのように、結合部からは愛液が流れ出し、地面に血と混ざり合って垂れていった。
「いいぞー! もっとやれ!」
そんな光景を見たオルヴァンが笑いながら囃し立てる。
そしてついに男が絶頂を迎えたのか、一際大きな声を上げるとマリアンヌの中に射精した。
「い……いやぁぁ……」
生暖かい感触に戦慄しながら、マリアンヌは涙を流した。
「さて、次は俺の番だぜ」
彼女の秘所から男根が抜かれると同時に今度は別の男がマリアンヌに近づいた。
抵抗する間もなく組み伏せられると、そのまますぐに挿入されてしまう。
「いやぁぁあ!!」
再び襲ってくる激痛と屈辱に泣き叫ぶマリアンヌだったが、男は容赦なく腰を動かし続けた。
「おおっ、締まる締まる」
男は歓喜の声を上げながら夢中でピストン運動を続けた。
一方、エメの方はというと、男根を挿入されながらも、まだ抵抗を諦めていなかった。
「い……痛いっ!! 抜いて! お願いだから!!」
「おーおー、元気いいねぇ。その方が楽しめていいんだけどよ」
そう言いながら男はエメの胸を揉みしだき始めた。
そしてそのまま舌を這わせて乳首を舐めた後、口に含んで吸い上げた。
「ああッ! いやっ……!」
両胸と股間を同時に責め立てられるエメはたまらず悲鳴を上げた。
その反応を見た男は満足そうな笑みを浮かべると、さらに激しく責め立てた。
「あッ……! いやぁぁ!! やめてぇ!」
激しい快楽に我を忘れそうになるエメだったが、懸命に耐え続けた。
(こんな奴なんかに負けたくない!)
しかしそんな思いとは裏腹に、身体の奥底から湧き上がる官能からは逃れられなかった。
次第に乳首は固く尖り始めていき、膣内の締め付け具合も強くなっていった。そしてついにその時は訪れた。
「うおっ! もう出そうだぜ!!」
男が叫ぶと同時にエメの膣内へ大量の精液が放出された。
「はぁ……はぁ……」
肩で息をしながら放心状態となるエメだったが、休む暇もなく別の男が彼女の上に覆い被さる。
「おいおい、まだ終わってねえのに何休んでんだ? 次は俺の番だぜ」
男はそう言って再び挿入し、激しい抽挿を開始した。
「やッ! いやぁぁ!! もうやめてぇえ!」
エメは涙を流しながら懇願したが、聞き入れられるはずもなく行為は続けられた。
騎乗位の体勢へと変えられ、下から突き上げられる。そのたびに胸が上下に揺れ動き、その光景を見た周囲の男達は興奮を抑えきれずにいた。
「もう我慢できねぇ!! こっち使わせてもらうぜ!」
「えっ、そこは……」
エメは後ろからやって来た男に尻たぶを左右に広げられ、菊門を晒された。
冷たい風にひきつく尻穴へ強引に挿入された。
「あっ!? ああッ! いやぁぁ!」
二つの穴を同時に責められ、エメは絶叫を上げた。
だがそんなことはお構いなしとばかりに男は腰を動かし始める。
パンッ、パァンという音が響き渡る中、エメの口も別の男根によって塞がれた。
喉奥まで突かれるような乱暴なフェラチオだったが、今の彼女にはそれを気にする余裕などなかった。
三穴を犯され続けるエメは、ただひたすら苦痛に耐え続けていた。
「んっ、んん……」
「……エメちゃん」
隣ではマリアンヌがバックの体勢で犯されていた。既に何度も出されたのだろう、白濁液と愛液が入り混じったものが逆流しているのが見えた。
「へへっ。こっちもいい感じだな」
男はそう言うとマリアンヌの乳房を掴みながら腰を動かし続けた。
肌を打つ音を立てながら、激しく犯され続けるマリアンヌ。
もう抵抗する気力もないのだろう。瞳には光が無くなってしまっていた。
(誰か助けて……)
そんな祈りも届かず、無情にも次々と男達に犯されていくエメとマリアンヌ。
もう二人を助ける者など誰もいない──。
日が暮れ始め辺りが暗くなる頃、グリューネは村の中央に佇んでいた。
「よっ、お前は参加しねーの?」
「ええ。私は結構です」
オルヴァンが尋ねると、グリューネは素っ気なく答えた。
その顔には一切の感情はなく、ただ淡々と任務をこなすのみといった様子だった。
そんな態度を見てオルヴァンは小さく溜め息をついた後、苦笑いを浮かべた。
(相変わらずお堅いねぇ……)
彼は心の中でそう思いながら、ちらりと周囲の惨状に目を向ける。
そこには無惨にも殺された村人達の亡骸が転がっていた。
ある者は体中を剣や槍で串刺しにされ、ある者は体を切り刻まれ、中には首を刎ねられたものもいる。
そこには先ほどまでの陽気な雰囲気は全く感じられず、まるで地獄のような光景が広がっていた。
「それにしても、もっとつえー奴いないもんかね。準備体操にもなりゃしねぇ」
「いたとしても、こんな僻地にいないでしょう」
「やっぱもっとでっけー都市行くっきゃねーな! ……で、あの女どもどうする? 連れて帰るか?」
「部下達に任せましょう。我々も腰を落ちつかせる場所が必要ですね。王都とまでいかなくとも、小国の城を奪い取って根城にするのもいいかもしれませんね」
オルヴァンの問いにグリューネは淡々とした口調で答えた。
その答えに満足したのか、オルヴァンは小さく笑いながら頷いた。
それから二人は部下達に指示を出した後、その場を後にしたのだった。
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