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代わり映えのない毎日。そこにね。青天の霹靂、なんてかっこいいもんじゃないんだけど。ホントびっくりする事が起きたの。
歩きスマホで推しの動画観ながら帰宅してたんだけど。これまた、ながらスマホの兄ちゃんのチャリに私、ぶつかるところだったんだって。
だったんだってって、どーゆー意味よ? って思ったそこのあなた。だからさ。私は推しに夢中だったからそんなことには気がつかなかったのよ。
直前で気づいたチャリの兄ちゃんと周りの人が「終わった」って思った瞬間、テレポーテーションみたいに私の体が秒で脇に逸れて難を逃れたんだって。
いやいや。そんな能力ないし。なんなら運だって悪い方だし。なーんもしてないのに、みんな「奇跡だすごい。良かった良かった」って。
チャリの兄ちゃんが、ちょっと会釈して逃げるように走り去ったら、みんなも「不思議だねー」「動画取っとけば良かったー」なんて言い残して蜘蛛の子を散らすようにいなくなった。
そしたらね。声がしたんだ。
「あちゃー。危なかった。やらかすとこだった」
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