金属アレルギー

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彼女はすんなりとは別れてくれなかった。 予想はしていたが。 押し問答、修羅場。 別れたくないと言う彼女に、俺のあたりはどんどん強くなっていった。 暴言はもちろん、暴力もふるった。 それも結構手ひどく。 彼女が警察に駆け込んだなら、間違いなく暴行罪で逮捕されていただろう。 しかし彼女は警察には行かなかった。 そして嫌々別れを受け入れたのだ。 彼女と別れた翌日、仕事をし始めた途端、手を中心に全身にひどいじんましんが出た。 上司に告げ病院に行くと、金属アレルギーとのことだ。 俺は金属製品を扱う工場で働いていると言うのに。 まったく難儀なことだ。         終
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