1・ユニシロという雑貨店に行く(2分で読めます)

1/1
前へ
/8ページ
次へ

1・ユニシロという雑貨店に行く(2分で読めます)

私の小耳に挟んだ事が気になって仕方が無い。 それは、昨日の出来事。 私はいつもの様に「ケーキの美味しい喫茶店」 に、来ていた。一人でコーヒーを飲み、モンブランを 食していた時に、隣の席に座る男の、 自慢話が聞こえてくる。 聞くつもりは無いのだが、無意味に聞き耳を立ててしまった。 男が言うには、モテる様になったと自慢している。 その訳は、ユニシロで購入した香水のおかげと聞こえてくる。 …香水でモテる様になったって?そんな事嘘だろう。 ユニシロって何だ?… と、私は気になりユニシロを調べてみた。 調べてみて思ったのだが、不思議な店である。 場所は私の家からそれほど遠くもない。 自転車で15分ぐらいで着く。 私は、その店に興味を持って入店した。 それほど大きな店では無いのが一目で解った。 笑顔を振り撒きながら、小柄なデブ男が私の元に やって来た。 「いらっしゃいませ、お客様。何か御要り用でしょうか?」 と、揉み手をしながら聞いてきた。 ブサ面だが、愛嬌のある顔である。 もっとも、私も彼に負けないくらいのブサ面だが。 「あの〜小耳に挟んだのですが、此処に女の人にモテる香水が あると聞いてきたのですが?」 「ああ、あの香水ですか。あれは残念な事に売り切れてしまったのです。 その代わりに、誰でもイケメンになれる男性用の化粧品がございますが、 いかがでしょう♪」 と、男店員の声が弾んでいる。 ‥誰でもイケメンになれる男性用化粧品?嘘くせ〜 だったら何故お前が化粧をしない。騙そうとしているな〜コイツ…… と、私は少し怒りの気持ちが湧いた。 だが私は大人、その気持ちをグッと抑えて 「僕は化粧アレルギーなので、その様なものは結構です。」 と、無難に断りを入れる。 「そうですか、それは残念です。 じゃ、これはどうでしょうか?誰にでも変身出来るスーツですが!」 と、冗談の様な事を真剣に言う …誰にでも変身できるスーツだと!バカにするのもいい加減にしろ… と、私の怒りは頂点付近まで昇って行った。 怒りをぶちまけたいが、やはりここも大人の対応。 「その様なスーツがあったら見せてください」 と、冷静に皮肉を込めて言う。 「お見せ致しますが、コレは売り物ではありません。 レンタル商品です。それに一日のレンタル料が30000円です。 それでもよければお見せします。ただし最高3日までしかレンタルできません。」 …一日のレンタル料が30,000円ふざけているのか?… 私の怒りはついに頂点に達した。 私は思わず、側に置いてあった・・・。 次に続く
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加