Ⅶ-1 晩餐会(領主目線)

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 小姓たちの控える席は遥か遠く。家臣たちの長いテーブルの末席だ。小姓たちも今日は小綺麗な衣装を着て、給仕の手伝いをしている。給仕が一段落するとテーブルに付き、大人たちに混じって賑やかな晩餐を共にしている。ここからではその顔立ちまでは見えないが、アリオトのような背格好の少年は何人もいる。 「昨夜のあれは……のダンス」  小姓たちの席のあたりをぼんやり見ていた小生は、皇女の言葉をすこし聞き逃してしまった。 「失礼、なんとおっしゃいました?」 「あら、発音が違ったかしら」  船乗りのダンス、と皇女は綺麗な発音で言った。 「あのお嬢さん、いや、あの小さな船乗りさんは、どこで見つけてらっしゃったの?」 「と、申しますと?」 「青いドレスのお相手よ……」  皇女はそっと身体を傾けて、小生の耳元に囁いた。 「あんなに綺麗な男の子、見たことないわ」
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