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白峰が責められるどころか
謝られた展開になり
お互いの気持ちを出しきってスッキリしたのか
なんだか、和やかな雰囲気で話し始めた
こうやって見ると
白峰と旭陽…すげぇ雰囲気似てね?
顔は全然違うけど
兄弟なんですって言ったら
ああ、やっぱりねって言われそう
いい歳して、彼氏に弟が可愛いとか言う姉ちゃんって、どんだけブラコンだよ…
とか思ってたけど
こりゃ、可愛いわ
しかも、そんな家庭環境だったら
親と仲悪そうだし
弟を溺愛してもおかしくないか
んで、そんな大事やらかして家出てった姉の、子供の面倒見てやってて
そんな姉の為に、イギリスからすっ飛んで来て、白峰に謝ってんだから
旭陽も、姉の事溺愛してたんだろな
「あ…あの…俺が初めて雪君に会ったのは、2歳になる前だったんですけど…もし、良ければ…写真見ますか?」
「えっ?!ちっちゃい頃の雪君の写真?!見せてくれるんですか?!」
「はい…一応、白峰さんが見たいって言ったら、見せてもいいって、雪君の了承は得て来ました」
「是非!お願いします!」
うわぁ…
2人のキラキラオーラ半端ない
よく雪、そんなもん見せていいって了承したな
絶対嫌がりそうなのに
世話になってる、この可愛い叔父に、NO!は言えなかったか
「かっ…わいい~~!!」
「おお…こりゃ、文句無しに可愛いな」
「すいません。可愛い過ぎて、似た様な写真いっぱいで…」
「あっ…ちょっと待って…今の、ちょっと目開いてた…」
似た様な写真を、どんどん進めようとした旭陽の手を止めて
1枚ずつ、じっくりと見る白峰
顔が溶けそうになってるよ
「あの、良かったら席変わるので、どうぞ」
「あ…すいません。ありがとうございます」
俺と席を替わり、白峰の隣に座る旭陽
2人で、女子高生かってくらい
きゃっきゃきゃっきゃ
はしゃいでいる
「はぁ~…いくらでも見てられますね~」
「そうなんです。行く度に、つい沢山撮っちゃって…」
姉への溺愛熱は
甥っ子へと、引き継がれたらしい
子供は、見てて飽きないって言うもんな
けど、その子供の写真見てるお前達も
なかなかに可愛いくて飽きないぞ
「あの、ゆっくり見たいですよね?雪君に聞いて、データ送りましょうか?」
「えっ?!いっ…いいのかな……そんなの…貰っちゃって…」
「父親ですから、子供の写真貰っても大丈夫だと思いますよ」
「うわぁ…そんなの貰ったら…1日中見ちゃいそう…」
「あ…迷惑なら…」
「迷惑じゃないです!」
「あ…じゃあ聞いてみますね」
おもしれぇな…こいつら
真優さんと結婚してりゃ、義理の兄弟
雪が存在してなけりゃ、赤の他人か
それにしても…
なんか…ずっと携帯にメールやら何やらのお知らせ来まくってるけど
無視してていいのか?
旭陽の解説の元
充分に雪の写真を堪能した白峰は、もう魂抜けてんじゃねぇかって顔になってる
一方旭陽も…
「はぁ~…雪君の魅力を、こんなに語り尽くせる日が来るなんて…幸せ過ぎる」
いい歳の割に、可愛い顔したオッサン2人が、呆けている
雪…すげぇよ
そりゃお前…痴漢にも遇うわ
時々覗いた写真は
どれも、古びた感じの部屋で撮られてて
こんなスーツ着る様な奴が
そこに通ってたんだろな
中学生の雪は
可愛い顔のままなのに
写真からでも、しっかりしてると言うか…
大人びた感じがして
なんか……寂しかったのかなって思った
可愛い顔で
大人びた雰囲気
絶対モテたな
ありゃ、中学でヤッちゃってんな
ああいうの、お姉様方は、ほっとかないよ?
とか…って目では
絶対に見てないんだろな、この2人…
「あの…旭陽さんは、またすぐにイギリス戻られるんですか?」
「…………実は、何も言わず…仕事放ったらかしにして、こっち来ちゃったので…明日あたり戻らないと、自分で自分の首を締める事になると思うので…」
「え?………大丈夫…なんですか?」
「きっと、大丈夫じゃなくなってると思います…」
すげぇな
さすが真優さんの弟
「でも、何度も何度も来ようと思って、来れなかったから…ずっと夏君に任せっきりにしてて……もう、仕事が落ち着く日なんて、来ないから……来ちゃいました」
「ほんとに忙しいんですねぇ」
「でも、白峰さんが傍に居るなら、これからは凄く安心です。俺の連絡先と、雪君の事色々引き継ぎますね?」
「お願いします」
なんか、叔父と父親の、ちゃんとした話になってきた
良かったな…
旭陽が居なかったら、雪のちっこい頃の写真見れなかったし
真優さんの本心聞けなかったもんな
旭陽の今日の装いだけで、だいぶ金になりそうだけど
援助とか受けなかったのかな
金の事となると
姉弟でも面倒なんかな
……旭陽って結婚してんのかな
してるか
高校生で娘にお見合いさせる様な親だもんな
指輪…してねぇな
絶対結婚してるって分かった方が、ステータス上がるだろうに
なんか、話が一区切りついたとこで、聞いてみる
「旭陽さんって、結婚してるんすか?」
「えっ…葉山…」
「あ、答えたくなかったら、全然…」
「いえ。大丈夫です。結婚はしてないです」
やっぱしてないんだ
よく、親が黙ってんな
「跡継ぎとか、うるさく言われないんすか?」
「は…葉山…」
「ああ…それは大丈夫です。うちの会社は、義理の兄が継ぐ事になってるんで」
「はあ…そうなんすか……」
ん?
今、何つった?
義理の兄?
義理の兄…って…
「ぎ…ぎ……義理の兄って……ま…真優の…」
「旦那って事?!」
「だ…旦那……真優の…旦那さん……」
「おい!白峰、しっかりしろ!」
どういう事だ?
家出て、雪産んでから
籍入れた奴が居るのか?
今度は、悲しいショックによって、魂抜けてる白峰の体を揺さぶってると
「あ…そっか……すいません。ちゃんと説明しますね?」
そう言って、旭陽が話し出した
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