7人が本棚に入れています
本棚に追加
葉山side
白峰と恋人同士になったその日、結局白峰ん家に泊まる事になった
ほら、なんか白峰、色々あって大変だったし、心配じゃん?
とか言いながら、やっぱ色々妄想してしまう
白峰が、晩ごはんの準備をしてる間に、ちょっと調べてみたりなんかして…
男同士 やり方
うん
なんか、聞いた事はあったよ
あったけど……
やっぱ、あそこ使うんか…
信じたくねぇな
突っ込まれる方も、突っ込む方も
あそこだぞ?
なんか、もっといい方法ねぇのか?
だいたい…どっちが突っ込まれんの?
絶対突っ込みたいじゃん!
男だもん!
「はぁ……不毛だ」
白峰が、この事実を知ってるとは思えない
きっと、すげぇ衝撃だろうな
突っ込まれたりとか…泣いちゃうだろな
突っ込まれて泣いてる白峰……
可愛いな
「葉山」
「!!…はっ…はい?!」
「そろそろ出来るよ?どうかした?」
「べっ…別に?」
「ご飯食べよ?」
「おお」
ほんとに可愛い顔出て来て
一瞬心臓止まったわ
う~~~ん…
そういう事考え始めたら
白峰を、そういう目でしかな見れなくなった
白峰にハンバーグ
似合い過ぎだな
「ってか、ハンバーグ作れるなんて、すげぇな」
「そんな事ないよ。ソースは売ってた物だし」
「いやいや…このハンバーグが出来上がってる事実が、すげぇよ」
「……葉山の体が心配。週末だけでも、ご飯食べに来て?」
「マジで?!やった!」
それは、もちろんお泊まりでいいんだよね?
そのうち、週末と言わず、一緒に住みだしちゃったり?
でもなぁ
せっかく泊まっても、エッチ1つ出来ないとは…
蛇の生殺しだ
ん?
白峰が、小さく切ったハンバーグの欠片を、口に近付ける
綺麗な唇が開かれると、舌の上に置き、閉じられた唇の中で咀嚼され、ごくりと喉を動かした
唇の間から、舌が出て来て
綺麗な唇を舐めとる
「?…葉山?」
はっ!
「どうかした?」
どうかしてた!
「いや…白峰にハンバーグ…似合ってんなと思って」
「えっ?…それは…~~っ…子供っぽいって事?」
おお…赤くなった
子供っぽいってか…
「違うって。可愛いって事」
こういうの
純真って言うのかな
「?!…やっぱ、馬鹿にしてる…」
「え?全然馬鹿にしてないけど?」
「え?…~~~っ…あ…ありがとう」
可愛い過ぎ
ああ…
出来るものなら抱きたい
抱いて、めちゃくちゃイカせたい
何故、俺達は男なんだ!
ああ、そうか
あいつらも、こんな葛藤してんのかな
どっちがどっちにするか、決めらんねぇのかな
けど、一緒に暮らしてたら、相当溜まってるだろうなぁ
「コンビニ?俺も行くよ」
「すぐそこだし、酒買うだけだから」
「そう?気を付けてね」
「ぶはっ!オッサンだぞ?」
「そんなの関係ないよ!」
「分かった分かった。白峰もなんか飲む?たまには、ちょっと付き合えよ」
「ん~~…じゃあ…」
なんか、甘いのね
可愛い奴め
果実酒でいいか
あれ?炭酸いけるんだっけ?
あいつ、何飲んでたっけ?
あ~…スマホ持ってくりゃ良かった
どうすっかなぁ
とりあえず、酒のツマミ
これとこれと……お?
へぇ…こんなのも置いてるんだ
これなら絶対甘くて美味しいぞ
よし!牛乳買って、白峰を酔わせよう!
もう何度入ったか分からない、白峰ん家の風呂に先に入らせてもらい
先に一杯始めさせてもらう
「んっ…んっ…んっ…んっ…っかぁ~~旨い!」
頑張った日の酒は旨いわ
仕事じゃねぇけど
予想に反して、雪の奴、白峰の事あんま責めなかったな
なかなかに…感動的だったな
まあ…だからって、すぐに親子って感じには、ならないんだろうけど
そもそも、親離れする様な歳だしな
それにしても…
雪だって、そんな小さいとかじゃないのに
白峰の奴、男子大学生を、お姫様抱っこしたぞ?
確かに、いい体してるとは思ったけど、そんな力があったとは…
「……やべぇな」
運動しないで、毎日酒ばっか飲んでたら、そろそろ中年太りなんてものに……
仕事だけで疲れて、家事すら億劫な俺に、運動しろと?
「考えただけで、憂鬱だ…」
だが、しかし…
そういう場面になった時
白峰の「えっ…」て顔は見たくない!
仕方ない
ちょっと運動始めるか
「カル-アミルク!」
「おお。甘い酒の代表だろ?」
「1回だけ飲んだ事ある。コーヒー牛乳みたいで、美味しかったの覚えてる」
「喜んでもらえて、良かったよ」
この歳で、嫌いでもないのに、カル-アミルク経験値1だったとは…
飲ませて大丈夫かな?
明日も休みだし、いっか
全然良くなかった
「美味しい~ね~。葉山も飲む?」
「いや…俺は、甘いのは…」
「そっかぁ……ふふっ。雪君ね~…可愛いね~」
「……そうだな」
2杯でこれ…
結構出来上がっちゃってんな
そろそろ、止めとくか
「雪君ね~…雪君ね~…かっわいいんだよ!」
「そっか…そうだな…」
うん
会話が、雪と可愛いのみだな
カル-アミルクの瓶を手にすると…
「あ、俺が作ってあげるよ?」
「え…いや、そろそろお開きにしようかなぁ…と、思って」
「え?…もう飲めないの?」
うわ…
なんって可愛い顔すんだよ!
「白峰さ、酒あんま慣れてないし…そろそろ終わりにした方かいいかなぁ…って」
「あ…うん……心配してくれて、ありがとう」
すっげぇテンション下がった!
なんか、すっげぇ虐めてるみたいじゃん?
「あ…でも、やっぱ…もう少し俺も飲んでたいかなぁ」
「あ…うん!」
白峰の顔が、ぱあって輝いた
もういいや
二日酔いも、経験のうち
好きなだけ飲みやがれ
「よし!雪と親子になれて、俺と恋人になった記念だ!飲むぞ!」
「待って待って……かんぱ~い!」
「かんぱ~い!」
そうして俺は
蛇の生殺し状態を、自ら作っていったのだ
最初のコメントを投稿しよう!