プロローグ

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プロローグ

 ――誰かの役に立ちたい。  そんなことばかり考えている人生だったように思う。  親や知り合いからは「もっと自分を大切にしろ」と言われていた。  でもなぜそんなことを言われるのか分からなかった。    だからあの日、子供を庇って絶命する瞬間ですら、妙に落ち着いていた。  そして役に立てたという満足感と共に、少しの後悔と共に、私は旅立ったのだ。    そう、あの世に――。  
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