ひとさしゆび

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その日の夜は私の好物ばかりが並んでいた。 旬の食材ではない物まである。 母はどんな思いでこの料理を作ってくれたんだろうと、少しうるっとした気持ちをわすれさせてくれる様に兄が話しかけて来た。 「ねぇ、モモにパパの事は何て言ってるの?寂しいとかさぁ言わないの?」 「まだ何も言ってない、だってモモはこの世にと言う存在があること事態わかってない。だから寂しいなんて思うはずない」 「それもそうだな」 「うん、いつかわかる様になったら話すよ」 そんな他愛もない話と子供達の可愛いいやり取りを見て時間が過ぎた。
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