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俺は2人になら良いかと思って話した。
2人「えっ?!」
「先輩と仲良しだと、そこまでしないといけないのー??」
「そういうわけじゃねーんだが…」
「何か事情がお有りなのですね?」
鈴木が眼鏡のツルを上げる。
俺は話そうか話すまいか迷ってから、頷いた。
「先輩の片目が見えなくなったのは…俺のせいだ」
山村は、ポカーンと口を開け、鈴木も切長の目を見開いた。
2人は軽蔑しただろうか?
俺は怖くて、2人の顔を真っ直ぐに見れなかった。
やがて、言葉を発したのは鈴木だった。
「詳しいことは聞きません。ですが、よく話してくれました。只…」
鈴木は、そこまで言ったところで、一旦、言葉を切る。
そして、続けた。
「先輩が千夜くんに伝えて、それが広まった場合、傷害罪として、警察も動き出します。ですが、その気配は有りません。それは何故なのか?」
この事を知っているのは、当事者の俺と被害者の先輩。
そして、どこまで聞いたかは、知らねーが部長と、今、俺が話した鈴木と山村。
誰も警察沙汰にはしていねーって事、か?
先輩は何故、俺にだけ伝えるように部長に言ったのか?
真意の謎は深まるばかりだった。
「先輩の事はよく分かんないけど、僕、この事、誰にも言わないよう!」
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