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金が必要に
「保…愛している…」
佐藤吾作(さとうごさく)先輩が覆い被さる。
先輩の手が、押し倒された俺…千夜保(せんやたもつ)のベルトにのびた。
「止めろ…っ!」
俺は、咄嗟に先輩を殴った。
拳は先輩の左目にヒットし、奴はベルトを外そうとしていた手でおさえ、動きが止まった。
俺は、その隙に先輩の逸物を蹴り上げる。
「うっ…?!た…も…つ…」
先輩が俺の上に倒れ込んでくるのを、俺は両手で押し払い、上体を起こす。
「うう…許さん…許さんぞ…保…」
「ハア…ハア…それは、コッチの台詞だ…」
先輩が起き上がろうとしているのを尻目に、俺はガクガク震える両腕で、何とか体を起こす。
そして、部室の調理器具にぶつかって、それらを落としながら鞄を引っ掴むと、力の入らねー足で逃げ出した。
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