付き合ってもらえないか クラリッサSide

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 私の答えを聞いて、国王は目を見開いて一瞬驚いた顔をした。 「デザイナー?では、王子のそばにいてもらえるか。表向きは王子の衣装のデザイナーとして。そなたの力添えがどちらも必要だ。王子の衣装と、王子が国で起こるトラブルを解決するためにだ」  私は力添えが必要などと、クラリッサ時代には言われたこともなかった。むしろ、陛下は貴族でもない大陸の私のような金持ちなだけの令嬢が世継ぎのカイル王子に近づくことを嫌っている風ですらあったのだ。メイドのエミリーになった途端にカイル王子のそばにいて欲しいと陛下直々に言われて、私は正直戸惑った。  メイドになった途端に、王家の風向きが変わった。 「これで国王公認の私のデザイナーとして皆に触れ回っていいですね?」 「もちろん。エミリー、そなたの力はこれまで通りに秘密にしておいた方が良い」  陛下は私の方に一瞬だけ優しい眼差しを向けたように思う。  だが、その後鋭い口調で陛下とカイル王子の間で会話された内容は私には聞こえなかった。かなり驚いた表情のカイル王子が一瞬私の顔を見つめて、それから陛下に何か食い下がっていたが、陛下は厳しい表情でカイル王子に何か命令のようなものを言い渡した。
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