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第2話 パーティーメンバー集めは難航?
ギルドマスターは勇者候補者のレイブンに説明した。
「魔王軍討伐には、最低3人の勇者パーティーを組んで国王に謁見し、承認を得る必要がある」
「分かりました。最低、あと2人は必要ですね。誰がいいだろう? 魔法使いと僧侶がいればいいんだけど」
「そういうことだ、適任者も君と同時に勇者パーティー候補者として推薦したい」
レイブンは、自分が最前線で戦い、魔法使いに後方から攻撃魔法で援護を頼み、ダメージからの回復役に僧侶が必要だと考えている。最低限パーティーとして機能するからだ。
Sランク冒険者の俺でやっと勇者候補として推薦されるわけだから、他のメンバーも相応でないと承認はされないだろう。
ギルドマスターの説明では、
「Sランクでないとな。メンバーは戦闘の能力だけでは足りない。地理に詳しかったり、難関ダンジョン探索でのサバイバル経験があったりと戦い以外に必要とされる知識や経験も大事だ。まあ、Sランクならその点心配いらないけど。」
「いよいよ、候補者選びが難航してきましたね。 この国に適任者レベルの冒険者が一体どれくらいいるのか? だいたい、Sランクでさえ数人ですよね?」
「そうだ、確かに厳しい条件ではある。更に、候補者がいたとして、魔王軍討伐参加を了承させなければならない」
レイブンは焦った。
「そりゃそうですよね! どうするんですか!?」
「我が国の冒険者ギルド所属のSランクは、君を含めて3人だよ。あと2人のうち1人は魔法使い、もう1人は僧侶だ!」
「ギルドマスター!さっさとそれを言ってください! もったいぶって焦らせるのやめてもらえますか? 肝を冷やしましたよ!」
「他の2人にはすでに打診してある。パーティー参加に前向きだ!!勇者パーティー選考にふさわしい演出だろ!」
こうして、レイブンは他のSランク冒険者と面談することになった。
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