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何でもない僕だから
君に惹かれるその訳を
小学生でも分かる計算式で表してあげる
1+0
0+1
1-0
0から生まれる僕たちの関係
何気ない言葉は日常で使われる挨拶
意識ある言葉は徹夜明けで考えた言葉
僕と君の間に引かれた白線の内側と外側
歩いている方向も
目に見える景色さえも
何一つ同じものはなかった
僕と君の世界は掠ることさえしなかった
袖振り合う関係でも
同じ時を過ごす関係でも
何でもない僕らだから
隣にいることは奇跡に近い時間だと思ってるよ
似たような時間は一緒に過ごしても
僕の鼓動と君の鼓動の速さは同じじゃない
重ならないビブラートはメビウスの輪のよう
絡まらないすり抜ける
僕の手から君の手から温もりがこぼれ落ちる
何でもない関係でも言葉を一つ重ねたら
僕と君の時間は交わって重なって一つになる
同じ時間を過ごすことができた
君の瞳はまん丸で
細長の僕の目に入りきらない
君は本当に小さくて大きな存在
僕は本当に大きくて小さな存在
君の瞳に僕は映ってる?
僕の瞳には君しかいないよ
何でもない毎日を永遠のように繰り返して
カセットテープみたいに細くて切れて
もう聞けないあの頃の懐かしい大切な音楽
何年何月何日経っても
僕はいつでも戻れるよ
君がいたあの優しい時間に
何ものにもなれないあの頃と同じ僕だからできること
先に進む君の背中を、僕はただ後ろから見ることしかできない
手を伸ばし、足を動かしても、進むことのできない臆病な僕
側にいたい、進みたい、何かになりたかった僕の叶わない夢ーー。
言葉にして、口から吐き出しても聞く人のない僕の馬鹿みたいなちっぽけな夢ーー。
君のヒーローになりたかった
何でもない、何ものにもなれない、僕は僕
変わることのない僕だけの人生
君と重なることない、ただ想い続けたい
一人じゃできない願い事 星に願っても叶わないけど
君がいれば叶うことのできる僕の夢ーー。
0+1
1+0
1ー0
数式を解いて、数字を変えて叶うことのできる僕の夢。
1+1
2+0
2-0
僕の答えを君に赤ペンを付けて欲しい
君がまだ僕を覚えてくれているなら
何ものでもない0の僕を変えてくれる君に
君の瞳に僕の姿を映して
答えを変えよう
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