October〜甘い悪戯〜

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「何だか急に決まっちゃったね……」 風雅は困ったなと苦笑した。部長はいつも突然企画を考えるよう指示することがある。一年目の頃は泣きそうになったものだ。 「とりあえず仕事を任せてもらえたんだから、協力して頑張りましょう」 菫はそう言い、様々な企業がどのようなハロウィンイベントを行なっているのかを調べ始める。風雅も隣で調べ始めた。秋の果物を使ったアフタヌーンティー、仮装パレード、カボチャのランタン作りなどなど様々なイベントがある。 元々は西洋の祭りなのだが、ハロウィンはすっかり日本に定着している。渋谷では毎年のように仮装をした人が練り歩くのが当たり前となり、家でハロウィンパーティーを楽しむ人も増えただろう。ふと気になったことがあり、風雅は菫の方を向いた。 「アメリカのハロウィンってどんな感じなの?」 「子どもが仮装して近所の家を回ってお菓子を貰っていたわ。日本では大人が中心になって楽しんでるみたいな雰囲気だけど」 そもそもハロウィンとは何なのか、風雅は気になり調べてみる。ハロウィンとは古代アイルランドに住んでいた古代ケルト人の祭りで、ケルト人たちの間では十月三十一日が一年の終わりとされていた。
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