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「はあはあ、ラ、ララ?」
物置小屋でリリと向かい合っていたら、ルルも入ってきた。
「ルル……」
ルルは息を少し切らしていた。
「はあ……、あの、ごめんなさい」
ルルはわたしに頭を下げた。
「ううん、もういいの。リリから聞いたわ。お姉さんいるって。ねえ、ルル。ルルはあなただから、もしあなたがルルじゃなくなったら、きっとお姉さんも悲しむと思う」
ルルはわたしの言葉にパッと顔をあげる。
「そうよね……。実はね、お姉ちゃん、また戻ってくるって連絡があったの」
「え、そうなんだ!」
「うん、ワタシはもう大丈夫。だから……、もう三つ子ごっこはおしまいね」
ルルは悲しげに目をふせる。
わたしはそんなルルにこう言った。
「そうね、これからは四つ子だものね」
ルルはそれを聞いたら、泣きながら笑ってた。
「ワタシのお姉ちゃん、10個上だよー」
それを聞いたら今度は皆で大笑い。
別にいいじゃない。三つ子だって、四つ子だって。
偽物の妹でも、本当の妹みたいにこれからは仲良くやっていける。そんな気がする。
……けど、まさか、リリもってことは、ないよね?
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