ベルフェゴールの肉細工

10/10
前へ
/10ページ
次へ
『俺は、発達障害でも精神障害でもなく、ただ怠惰で無能なだけだった』  それが、今まで四十六年間生きてきた彼の人生につきつけられた答えだった。じゃあ、学校になじめなかったのは俺の努力不足だったのか? 姉と比べてすべてにおいて劣っていたのも? 友達が出来なかったのも努力不足? いじめられたのも努力不足なのか? 俺が童貞なのも努力不足なのか? 俺は頑張っただろ? それよりも、みんなが頑張っただけじゃないのか? そもそも、怠惰なのは悪いことなのか? じゃあ、ツイッ●ー上でギャアギャア文句を言ってる女さんはどうなんだ? 何も努力せずに女性差別だのでっち上げて世間から配慮をもぎ取ろうとしている。そもそも、男のほうが生きづらいだろ。女より勉強して女より稼がなきゃいけないんだから。女は股開いてるだけで男が寄って来るし、金にもなるし、男一人捕まえて専業主婦になればいいんだから、辛さが全然違うだろ。生まれつき性的資本価値を持つ女と、何も持たずに生まれてくる男で、人生の難易度が違う。なのに女は負の性欲を発揮して高学歴高収入イケメン以外の男に股を開くのを拒むだけでなく、それ以上の権利を欲しがる。この世界のインフラも、文明も男が作ったんだぞ! 女は黙って男にヤらせるくらいできねぇのか大して仕事もしないまんこぐらいしか価値がない癖に!まんこまんこまんこ!!男の方が偉い!つまり俺も偉い!俺を拒否しやがって!どうせほかの男とヤってるんだろ!真面目で誠実な男を選ばずヤリ目のイケメンに弄ばれるバカ女!托卵!!男と女が同じ価値なわけないだろ馬鹿マンコが!!三十歳以上の女を全員ぶっ殺して幼女を性奴隷にしたいヤらせろヤらせろヤらせろおまんこしたいおまんこしたいおまんこおまんこ幼女とおまんこしたいロリ犯したいロリ犯したい下校途中のJS誘い込んで服を脱がしたらまな板おっぱいぺろぺろぺろぺろキツキツおまんこに俺のチンコをずぶずぶずぶずぶずぶパンパンパンパン初潮はまだだから中出ししても安全安心ロリまんこで気持ちよくなったら一気に中出しだああぁイクイクイク出る出る出る中に出すぞ中に出すぞ!!!あああああぁああああああああぁああああイグイグイグイグ!!!!! 「あ、手にザーメンかかった」  ぽつりとつぶやくと、彼は手を洗いに一階へと降りた。そこで彼が見たのは、 「ほら、彼女と牛角デート行くんだろ? 持ってきな」 「いいよばあちゃん、お小遣い貯めてるからそれで払うし」  ピンポーンとチャイムが鳴った。その瞬間、知人(さとし)が顔を輝かせた。勢いよく玄関へと走っていき、ドアを開けた。彼女らしき少女が頬を赤らめて立っていて 「知人(さとし)くーん!」  と媚びたメスの顔をして、知人(さとし)に抱きついた。  女さんはそうやってヤリチンのクズに股を開いて「知人(さとし)くん、だーいすき」  知人(さとし)は、愛おしそうに彼女の髪を撫でた。そのとき、彼の中で何かがはじけた。  俺は、誰かに愛されたかった。  誰かに必要とされたかった。  誰でもいい。一度だけでもいいから、誰かに愛してると言われたかった。  偽物の憎悪で塗り固めた本心が溢れだす。でも、いまさら気づいたところでもう遅い。だから、彼は、もう一度女への憎しみを身に(まと)うと台所に包丁を取りに行った。  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加