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そして、ゆっくりと、布団をめくると……。
「………え?」
工藤さんは一瞬、言葉を失った。そして、慌てたように部屋を出て、木田さんの居るリビングに飛び込んだ。
「あ、あの!木田さん!息子さん!息子さんって…!」
ソファーに座っていた木田さんが、振り返り、慌てた様子の工藤さんを見て、
「工藤さん?息子がどうかしました……って、まさか!あの子、どっか悪いんじゃ……」
木田さんはそう言って、慌てたように息子の部屋へ駆け込む。
布団がめくられたベッド。その上には……。
「なんだ〜。もう、工藤さん、心臓止まるかと思いましたよ?びっくりさせないでください。うちの子、大丈夫じゃ無いですか」
そう言って、ホッとしたように、その場に座り込む木田さん。だが、そんな木田さんを前に、工藤さんは言葉を失った。数秒程の沈黙、先に破ったのは、工藤さんだった。
「……あの、木田さん。息子さん、じゃ、無いですよね…?息子さん、いらっしゃるんじゃ…」
工藤さんは、ベッドと木田さんを交互に見ながら、そう聞いた。
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